« 2007年6月 | トップページ | 2007年8月 »
大きな仕事がひとつ納まりました。
先日のでかい重いテーブルとイスと、キャビネットなどを作らせていただいたのは
Whisk-eというウイスキーの輸入販売などをされている会社さんで、新しく移転したオフィスの接客・会議用にイサドの家具を使っていただくことになりました。
スコットランドをはじめ、世界各国のいろいろなウイスキーのテイスティングが行われるということで、納めた家具たちもすこしずつ良質のウイスキーのような色になっていくことを願っています。
この会社では「ウイスキーマガジン(日本版)」という雑誌も出版されていて、おみやげに一冊頂いたのですが、パラパラ読んでいたらなかなか面白いんです。なかでもテイスティングのコーナーがすごいです。
ウイスキー名「ポートエレン・シックスス・リリース」
デイヴ
香り:控えめで塩辛い亜麻仁。やや骸骨のようで、香りが開いて骨に肉がつくのに時間がかかる。ほどほどの量の水をいれても同様。タラの肝油、セイヨウネズ/松。薬っぽい。メンソレータム。
味:オイリーでスモーキー。率直で無邪気な顔をしている。威勢がよく、やや攻撃的。刺身のワサビの辛さを思い出させる。
フィニッシュ:貝殻、チクチクする。
コメント:一切妥協してはいけない。
アーサー
香り:スイカ、レモンの白いわたと外皮。サウナの熱い木材、乾燥している干し草の山、湿った薫煙。海岸的、風で運ばれる魚の匂い。
味:甘く、スモーキーで、厚いテクスチャーに樽が切り込んできている。アップルソース、タール、レモンの特徴が窒息させられているが、今のところスモーキーが持続している。
フィニッシュ:複雑で長く持続するフィニッシュ、発泡性、土っぽい、スパイシーが組み合わされる。
コメント:しばらく待った、そして、開くのに少しの水がいる、だから急ぎたててはいけない。
ウイスキー名「サントリーウイスキー響21年」
マーティン
香り:蜜蝋、磨いた床、教会の長椅子、ろうそくの蝋。背後にほのかにタール。空気に触れると柑橘系の特徴と大麦糖が現れ、その後、バニラの波が甘い塩水をもたらす。
味:スムーズ、芳醇。ベルベットのよう。オークと柑橘系のフルーツが絡み合って上品なツーステップ・ダンスを踊る。
フィニッシュ:ミディアム、スムーズ、よりはっきりしたオークのような特徴が強化する。少量のビター・チョコレート。
コメント:上品で満足のいくウイスキー。上手く調整されており、間違いなく良質のカスクに入っていた。
デイヴ
香り:熟していて柔らかく枕に似ている、ほのかなスモークとこんがり焼いた樽をともなう。柑橘系の木の葉、ココア、調理したアプリコット、熟したバナナ、ヘーゼルナッツのカリッとした感じ。
味:トフィーの甘さが味と一緒に広がる。非常にクリーンで澄んでいる。甘くサルタナ・レーズンとサクランボをともなう。
フィニッシュ:長くてシルクのよう。
コメント:寛いでのんびりした。これは一流のブレンドだ。
ふむふむ枕に似ていると・・・・って、あなた。
骸骨ですか。サウナの熱い木材ですか。
などとツッコミを入れるためにずいぶんと長い文章を書いてしまいました。はあ。
ブラインド・テイスティングでこれだけの表現をするには嗅覚・味覚もさることながら、語彙力というか表現力というか、つまりはその人の人生そのものが豊かでないと、ガイコツとかサウナとか教会の長椅子とかいった言葉たちはでてこないわけで。
逆にいうと、それだけ数々の言葉を使わないと、味や香りなどというのものはうまく表現できないわけでもあります。
深いなぁ。
ここんとこほぼ毎週、土曜日は都内に納品で出かけてまして、
(実は明日もそうなのですが)到着までの1時間半ぐらいの間、
カーラジオでとある番組を聴くのが楽しみになっています。
ひとつはピーター・バラカンさんの「ウイークエンド・サンシャイン」。
世界中の様々な良質な音楽を紹介してくれます。
これを聴きながらのろのろ出発。
いつも通る慣れた道も、音楽によってちがう風景に見えることがあります。
そしてこのあと9時からは「世界の快適音楽セレクション」。
ゴンチチの2人のナイスな選曲とトークが楽しい。
楽しすぎて気を取られて、曲がるべき交差点で曲がれなかったことがあります。
先週はいきなりNUUさん(えんがわカフェに来てくれました)の曲がかかったりしてびっくり。
チチ松村さんは前の前の仕事ですこしだけお話ししたことがあるのですが
やはりクラゲのように風流な方でした。
どちらもNHK-FMの番組です。
お時間のある方はどうぞ。
額を作らせていただいた方の展覧会がありまして
家族で電車に揺られながら熊谷まで行ってきました。
「八木橋」という創業110年の老舗デパートのホールで
思っていたよりも大規模な展示でびっくり。
作家の児玉氏のサイン会なども催されていました。
児玉喬夫さんはアニメーターやデザイナーなどの仕事を経てフリーのイラスト作家に
なられた方で、実は氏の手がけられたお仕事はイサドもよく見ていたりしたのでした
(日本昔ばなしやカールの広告など)。
イサドの額は、歌舞伎座や谷中の町並などを緻密に描いた作品に合わせて
ひとつひとつ古材と絵をにらめっこしながら作ったものです。
昨年出版された「東京絵本」にも今回の絵がたくさん収録されています。
晴れの舞台で古材もなんだかうれしそうでした。
熊谷は初めて訪れたのですが、この前の古河と同様
地方の中核都市らしく、新しいものと古いものが混ざり合っており、
面白い物件がいろいろあって
またまた写真をたくさん撮ってしまいました・・・。
さっき蝉の鳴き声がしていました。
今年初です。
台風も発生したみたいで。
夏ですね。
七並びで縁起のいい七夕の日の夕方に
オカズデザインさんのお宅での楽しい集いに家族で参加してきました。
4月に行われた花市に参加したメンバーが集まって、
その花市の時のビデオ上映会が開かれたのでした。
ま、なんというか大人の学園祭の後夜祭とでもいいますか・・・。
それにしても、あれからもう3ヶ月も経ってしまったのかと
ちょっと驚いてしまいましたが。
実は花市の時は人出がものすごくて、
私も含めて周りの出店者の作られたものを
ほとんど見られなかったという人が多くて、
今回の上映会で初めて「こういうものがあったのか~」と苦笑い。
ビデオ編集作業の為に有給休暇までとったという
主催者の方々の暑い、いや熱~い想いのこもったステキなビデオでした。
クルマで行ったのでお酒が飲めなかったのは大変残念でしたが、
ピリリとスパイスの効いたオカズさんのお料理の数々を
堪能することができて、しあわせなひと時でした。
次回は、秋、かな?
最終日になんとか見てきました。
オペラシティも初めて行きました。
藤森さん、いつの間にかこんなに作っていたのだなぁ、と
ただ驚きつつもそこらじゅうでニヤニヤしてしまいました。
「見たこともないのに懐かしい」
藤森建築を評したこのコトバは、イサドのコンセプト「懐かしいのに新しい」にそっくりです。
イサドの目指しているモノと世界が、こんなに楽しくステキな建物たちと共存できたらうれしいな。そういえばイサドで作っている「おうち」の大きいバージョン(みたいなの)も展示されていました。「おうち」作りは楽しすぎて危険です(笑)。
有名な赤瀬川原平さんは、それこそ高校時代『超芸術トマソン』に衝撃的に出会い、
当時自分で撮った原爆タイプの写真を大学1年の時に学園祭の講演会に来た原平さんに
見せてサインをもらって以来、勝手に師と仰いで本もたくさん持っているのですが、
路上仲間の藤森さんについては著書を何冊か読んだだけで
建築史のセンセイ、というイメージしかありませんでした。
でも「ニラハウス」あたりから、変わった人だな~という感じはしていましたが。
最終的にどんな建築物も、見えているのは外側の素材の仕上げられた表面であり、
そこをあえて「縄文建築団」のような素人が仕上げることで
面白さが出てくる、という氏の考え方にはすごく共感できます。
プロが仕上げると「プロの仕上げ」になってしまう。
家具屋が作ると「家具屋の家具」になってしまう。
至極当たり前のことなのですが、実際のところ私も含め
これにハマっている人がほとんどではないでしょうか。
一歩退いて、素材をよ~く見つめ直してみること。
頭を空っぽにしてモノを見ること。
実はなかなか難しいことです。
路上観察というのは、そういうことの訓練になっているんですね。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
最近のコメント