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The world of tastings.

200707_043

大きな仕事がひとつ納まりました。

先日のでかい重いテーブルとイスと、キャビネットなどを作らせていただいたのは
Whisk-eというウイスキーの輸入販売などをされている会社さんで、新しく移転したオフィスの接客・会議用にイサドの家具を使っていただくことになりました。
スコットランドをはじめ、世界各国のいろいろなウイスキーのテイスティングが行われるということで、納めた家具たちもすこしずつ良質のウイスキーのような色になっていくことを願っています。

この会社では「ウイスキーマガジン(日本版)」という雑誌も出版されていて、おみやげに一冊頂いたのですが、パラパラ読んでいたらなかなか面白いんです。なかでもテイスティングのコーナーがすごいです。

ウイスキー名「ポートエレン・シックスス・リリース」

デイヴ
香り:控えめで塩辛い亜麻仁。やや骸骨のようで、香りが開いて骨に肉がつくのに時間がかかる。ほどほどの量の水をいれても同様。タラの肝油、セイヨウネズ/松。薬っぽい。メンソレータム。
味:オイリーでスモーキー。率直で無邪気な顔をしている。威勢がよく、やや攻撃的。刺身のワサビの辛さを思い出させる。
フィニッシュ:貝殻、チクチクする。
コメント:一切妥協してはいけない。

アーサー
香り:スイカ、レモンの白いわたと外皮。サウナの熱い木材、乾燥している干し草の山、湿った薫煙。海岸的、風で運ばれる魚の匂い。
味:甘く、スモーキーで、厚いテクスチャーに樽が切り込んできている。アップルソース、タール、レモンの特徴が窒息させられているが、今のところスモーキーが持続している。
フィニッシュ:複雑で長く持続するフィニッシュ、発泡性、土っぽい、スパイシーが組み合わされる。
コメント:しばらく待った、そして、開くのに少しの水がいる、だから急ぎたててはいけない。


ウイスキー名「サントリーウイスキー響21年」

マーティン
香り:蜜蝋、磨いた床、教会の長椅子、ろうそくの蝋。背後にほのかにタール。空気に触れると柑橘系の特徴と大麦糖が現れ、その後、バニラの波が甘い塩水をもたらす。
味:スムーズ、芳醇。ベルベットのよう。オークと柑橘系のフルーツが絡み合って上品なツーステップ・ダンスを踊る。
フィニッシュ:ミディアム、スムーズ、よりはっきりしたオークのような特徴が強化する。少量のビター・チョコレート。
コメント:上品で満足のいくウイスキー。上手く調整されており、間違いなく良質のカスクに入っていた。

デイヴ
香り:熟していて柔らかく枕に似ている、ほのかなスモークとこんがり焼いた樽をともなう。柑橘系の木の葉、ココア、調理したアプリコット、熟したバナナ、ヘーゼルナッツのカリッとした感じ。
味:トフィーの甘さが味と一緒に広がる。非常にクリーンで澄んでいる。甘くサルタナ・レーズンとサクランボをともなう。
フィニッシュ:長くてシルクのよう。
コメント:寛いでのんびりした。これは一流のブレンドだ。

ふむふむ枕に似ていると・・・・って、あなた。
骸骨ですか。サウナの熱い木材ですか。

などとツッコミを入れるためにずいぶんと長い文章を書いてしまいました。はあ。

200707_058

ブラインド・テイスティングでこれだけの表現をするには嗅覚・味覚もさることながら、語彙力というか表現力というか、つまりはその人の人生そのものが豊かでないと、ガイコツとかサウナとか教会の長椅子とかいった言葉たちはでてこないわけで。
逆にいうと、それだけ数々の言葉を使わないと、味や香りなどというのものはうまく表現できないわけでもあります。

深いなぁ。

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コメント

これはー、すごいテーブルだ...。
一度部屋にセットしたら二度と動かせないようね?
しかも、そろばん椅子が勢ぞろいして壮観。
重量感のある作品写真なのに、かわいらしさを感じるのはなぜか?
そろばんの珠のせいかな?

あら。

あら珠みちよ、ってご存知?

全然関係ないけど。

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