« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »

小林敏也さん。

個展も残りあと2日間となりました。

松屋の向かいの教文館さんで、宮沢賢治関連の展覧会が開かれているという情報を
来場されたお客様が教えてくださいまして、翌朝さっそく興味シンシンで行ってみたら
なんと、私の大好きな小林敏也さんの原画が展示されているではないですか!
うおおおおお~っ!っと、朝っぱらからテンション最大に。
自分の展示はほったらかして、しばし小林さんの描く賢治の世界に没頭してしまいました。このパロル舎の宮沢賢治の画本シリーズはとてもとてもすてきな本で、私も何冊か持っていますがやはり原画(版画)はすばらしかったです。
限定の原画は売り切れていましたが、注文すれば刷っていただけるとの事でしたので
迷わず注文してしまいました・・・。嗚呼素晴ラ式衝動買ヒ!

明日が最終日ということですので、銀座にいらっしゃる方は(そして賢治ファンは)この展覧会「宮沢賢治の宇宙~小林敏也原画展」と「イサド式。」をぜひともお見逃しなく!

イサド式。

今回の個展のこのタイトルは、地下鉄日比谷線に乗っていて
たしか茅場町あたりで思いついたんですが、
実はちょっと前に「博士の愛した数式」という本を読んでいて
たぶんその影響があるのかなと思います。

ほかにも「ねじ式」や「中山式快癒器」「零式戦闘機」などなど、
この「式」という言葉はなかなかこころをくすぐる面白い言葉です。
新解さんでは「前から決まっている、一定のやり方。」と表現されていますが
私が思うに、よりオリジナルな、というかイズムというか、精神というか、
そんなニュアンスを感じる言葉だと思うのです。
そしてなんとなくウラにからくりがあるような、そんなあやしい響きも感じさせる。
というのは私の勝手な思い込みかもしれませんが、いずれにしても
あえて「~式」としてしまうちょっと昔の日本的な感覚が私は大好きなのです。

200809_087

そんな「イサド式。」まであと3日。
まだまだ作りたいものがあるんですが、キリがないのでやめました。
きょうは梱包したり撮影したり。
夜は焼肉食べました。
炭火式焼肉。

稲刈り。

体中が痛いのです。
特にモモのウラのあたりが(笑)。

200809_035

収穫の秋。
この時期特有の香ばしい匂いのする中、丸林さんちの稲刈りのお手伝いに行ってきました。お手伝いといっても、我が家は稲刈り初心者。お邪魔にならない程度に端の方の稲をちょこちょこっと・・・・のつもりでしたが、現場は大半の稲が先日の大雨で倒伏してしまっていて、「刈る」というより「起こす」作業で終始しました。
ここまで倒れてしまうのはめったにないことだそうですが、いくら農業機械が発達しても「まだまだ手作業でやらなければならない作業が多いの~!」と丸林さん。平日はひとりで黙々と作業をしているという・・・まさに農婦。たぶん私よりも力持ちです(笑)。
残暑厳しい中、立ったり座ったりの連続で、実働は数時間だったのに日ごろまったく鍛えていない私はもうヘロヘロでした。こんな大変な作業を毎日・・・?!いつもは端から見ているだけの稲刈り作業でしたが、その真ん中に入ってひとつひとつの稲を起こしていると、いろいろなことを考えさせられます・・・。「事故米」なんていってお米をただのモノみたいに扱っていると、ほんとに罰が当たると思うのでありました。

200809_032

お昼は丸林家に戻り、芝生の上でみんなでごはんを囲みました。
労働したあとのおむすびのおいしいこと!

午後は残った稲を全部起こして、あとは機械が(というかおじさんが)がんばってくれました。
逃げ回るカエルをちびっ子たちと一緒に捕まえる。トノサマガエル、久しぶりに見た。

200809_040

刈って終わりなのではなく、乾燥、脱穀などまだまだやることはたくさんあるそうです・・・。
丸林さん、そして農家のみなさん、ほんとうにお疲れさまです。

また、来年!かな?

額というもの。

えーと。
私は紙モノが大好きです。古い博物画や本の切り抜き、昔の缶詰のラベルや戦時中にお父さんが家族に宛てた手紙や誰のものだかわからない写真・・・などなど。自分ではもはや把握できていないほど持っている。どれもこれも額に入れて飾りたいんだけれど、なかなか実現しない。自分で作った額はどれも売り物にしてしまうし。まあ狭い家なので壁に飾るにも限度があるけれど。

「額に入れて飾る」という行為が、まずなんといっても楽しい。なんだろう。1枚の紙が格上げされてちょっとえらくなった感じ・・・。外国の映画などでリビングの暖炉の上の壁なんかに家族の額がこれでもかと飾ってある。あれはあれでうらやましくやってみたい気もするが、やはり私は日本人なのでできればすこし間をとって飾りたい。

額というものの不思議な作用については以前からいろいろ考えているのだが、四角く囲むことで生まれてくる何かが存在する。そんなことを前にも書いたような気がする。たしか赤瀬川原平さんのナントカ(四角形の歴史?)という本が、かなりその疑問に応えてくれた気がする。

私の場合、中身の紙の方からの要求で額を考える場合と、額にする素材の方の要求から考える場合の両方があるので時々混乱する。いずれにしてもバランス・・・といってもその判断は自分で下すしかないので、トータルでどう見えてそれが自分の好みかどうか、ということに尽きる。

ある長さの一本の古材があるとすると、もうすでにその長さから額の大きさが制限されてくる。さらには傷みや虫食いなどを除けつつ、一番のポイントを見つけてなんとか四角にする。ただし溝が入っていたり斜めに歪んでいたりなかなか素直でないところが古材の古材たるところ。いろいろやっているうちに思いもしないものになったりもする。

200806_038

マットっちゅーもんも、また曲者なんだなこれが。
額は奥が深い・・・。

げんげんばらばら。

あと2週間になってしまった。

まだまだあれも作りたい。これも作りたい。
そんなことを考えているだけで日が暮れる。

何のために作るんだろう。
そんなことを考えても答えはない。


200808_025

この前、工房のステレオの音が突然ブチッと切れた。
大音量で青江三奈を聴いていたのがいけなかったのか。
高校時代に買ったコンポの、アンプ+チューナーだけが生き残っていたのが
ついに寿命が来た。かれこれ24年。長い間ありがとう。


庭で木屑を燃やしていたら、バッタが火の中に飛び込んできた。
「飛んで火に入る夏の虫」
そんなバカな虫がホントにいたことにちょっと感動。
バッタの世もつらいのか。


福島FOR座RESTでずんと心に響いた細野さんのライブ。
太鼓と民謡で参加していた木津茂理さんの民謡ユニット「つるとかめ」の
アルバム「しゃっきとせ」を購入。「げんげんばらばら」という岐阜の民謡がすごくいい。
木津さんの声は他の民謡の人の声よりもすごく魅力的だ。

蚊。

最近、トシのせいか蚊に刺されてもあんまりかゆくないというか、気にならなくなってきた。
畑仕事も半袖半ズボンでやってたりする。もちろんあちこち刺されるけど。
なんでだろう。生き物として、もう衰退期に入ったということなのか(笑)

そんな私の妻は蚊が大嫌いだ(ふつう好きな人はいないか)。
我が家のウラは雑木林になっていて笹薮も茂っており、庭にも雑草が生えまくっている。
唯一の防波堤である網戸もネコの爪であちこち穴が開いたりしていて、蚊にとっては天国、妻にとっては地獄同然だった。

そんな妻が今年はついに蚊帳を買って、毎晩面倒くさがらずに吊っている。
たしかにあのいや~なプ~ンという羽音を聴くことがなくなった。
おかげでよく眠れる。

そんな蚊帳の下、椎名誠さん編著の『蚊學の書』(集英社文庫)を読んでいる。
蚊に関するすさまじいエピソードなどが満載で、体中がムズムズしてくる。

アマゾンで3メートルの人喰いナマズを釣ることに命をかけている松坂實さんの話・・・
「ある日川で釣りをしていたら向かいの川岸を大入道が歩いていくんですよ。それがね、ものすごくでっかいの。身の丈だいたい5メートルぐらいの人間なんだ。ただ全体がフワフワしてよく輪郭がつかめないんだね。アレレ、変なやつがきたなあ、と思って見ていたらやがてそのフワフワした大入道の中に小さい普通の人間の”芯”があるのがわかった。つまりそれは人間にとりついている蚊柱だったんだね。でも人間は大入道の芯になって平気で歩いている。ああいうのは人型蚊柱とでもいうのだろうかネ・・・・中略・・・・」アマゾンに年に2~3回行っている松坂さんはもう現地の人と同じく蚊に何ヶ所刺されても平気になっている、と言った。しかしそこまで慣れるには大体いちどきに1000ヶ所ぐらい刺されないと駄目だそうだ。

私はそんなにいちどきに刺されたことはないけど・・・・人間て慣れるもんなんだなぁ。
ああ想像するだけでかゆい。

« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »

2022年12月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

最近のトラックバック

無料ブログはココログ