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昨年のちょうど今頃、ちいさな額ばかりを百点以上作って展示をしました。
そのときに、いわゆる「本来の」額を作っているという女性が来て
すこしお話をしました。彼女はつまりは額の職人さんだったのですが、
僕が作ったヘンテコな額をみて「面白い」と素直に感想を伝えてくれました。
彼女にとってそれまでの額は、まず中身がありそれを引き立てるために
存在するものでしかなかったのです。
僕は、本来の額の世界のことは知らずにとにかく額を、というか
四角い枠を作ることの面白さにとりつかれてしまい、夢中になって
気がついたらもう何個作ったのか自分でもわかりません。
最近では古材にもすこし飽きてきて、もっともっと面白い素材に出逢えないものかと、
そればっかり考えるようになりました。既成の額用のモールディングにむしろ新鮮さを感じたり、
かなり朽ち果てて汚れているようなものを苦労しながらなんとか仕立て上げたりするのに
喜びを感じたりしています。この先いつまで額を作り続けるのかはわかりませんが、
このビミョーに曖昧で中途半端な存在が、自分は好きなんだということだけははっきりしているようです。
(写真の額は古物屋さんで購入したもの。油絵用のものでけっこう古い)
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