ayacoさん。
絵描きのayacoさんに初めて会ったのは、ちょうど一年前ぐらいでした。
その時に手渡された、それまでの作品のポートフォリオを眺めながら
「このヒトはフシギな世界に住んでるなぁ」と思いました。
つまり、フシギな世界を外から描いているのではなく、
彼女自身がその世界に住んでいる、そう思えたのです。
絵の具を置いてゆく画材そのものも変わっています。
いわゆるキャンバスや白い画用紙ではなく、牛乳パックの
裏面だったり、お菓子か何かの箱を広げたものだったりします。
そこには折れ目があったりデコボコがあったりして、
既に何か意図的でないテクスチャーが存在しているのです。
そういうところに描いていくことの楽しさ、のようなものが
僕にもすこしだけわかるのです。真っ白なところから始めるのが
ちょっと苦手というか、恥ずかしいような気がしてしまうのです。
今回の僕の額についてayacoさんは「それぞれの絵の家が出来たみたいです」と
評してくれましたが、まさにその言葉どおり、額は中に入るものを
あたたかく見守る家なのだと思います。100点満点の家ではないですが、
僕なりに素材とにらめっこしながらなんとか作ることが出来ました。
ayacoさんの世界と、それを囲むひとつひとつの木枠を
楽しんでいただけたらうれしいです。
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