高校2年の夏ぐらいまでは生物学をやりたいと思っていたが、
数学物理で挫折し、流れ流れてなぜかいまは木工をやっている。
というようなことを以前どこかでつぶやいたことがあるが、
よく考えたら木工も生物学の一種のようなものだということに気がついた。
それぞれの樹木の産地、特性などを見極め分類し、適材を適所に使用する。
まだ知らない南方の珍しい樹木などに思いをはせ、いつか使ってみたいと憧れる。
切削面の木目の美しさに惚れ惚れし、飾っておきたくなる。
まぁ、生物学なんて大それたものでなく、昆虫採集のようなものか。
技術面に関心の高い方、デザイン面に関心の高い方、経済面に関心の高い方など、
木工をしている人にもいろいろいる訳だが、自分などは結局のところ
捕まえた昆虫を誰かに見てもらいたくてうずうずしているこどもと何ら変わりはないのであった。
だからこそ続いているのかなとも思う。もちろんそれだけではないが。
昆虫標本のように美しい、生き物としての木の息吹が感じられるような、木の標本。
出会わなければ、見つけなければ作れない。そんなところも自分に向いている気がする。
(写真はブローチです)
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