斬暑妄走
単純な作業をひたすら繰り返す時がある例えばこちらの面をひと通り研磨してからひっくり返してこちらの面を研磨するというような作業を数多くこなさなければならない場合ボーっとしていると終わった面なのかまだなのかがわからなくなりまたはじめから研磨するハメになるので最初の面を研磨している時は心の中で「往復」の「往」を唱え反対面の時は「復」を唱えることにする「往」「往」「復」「復」「往」「復」「往」「復」やがてなぜか「王」「福」となり昭和の野球界を代表するホームランバッター王貞治選手と盗塁王福本豊選手を思い出すそこから小さい頃父に連れて行ってもらった神宮球場巨人対ヤクルト試合前通路で出会った憧れの高田繁選手にサインしてもらったボールそういえばあのボールはどこにいってしまったんだろうなどと考えているうちにまた終わった面なのかまだなのかがわからなくなり気がつくと左手の甲には蚊がとまっている
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